ニゲドコ逃げ先、決めてる?

津波の避難場所は「3か所に1つ」— 世界津波の日に

約3分で読めます ・ 2026.10.20公開

11月5日は「世界津波の日」。1854年の安政南海地震のとき、収穫した稲の束に火を放って村人を高台へ導いた「稲むらの火」の逸話にちなんで、国連が定めた日です。この日に合わせて、全国の避難場所の「津波対応」を独自に集計しました。

全国の津波対応は約35%(40,634/115,901件)

指定緊急避難場所は災害の種類ごとに指定されています(避難場所と避難所のちがい)。国土地理院の公開データ(集計日2026-10-20)を数えると、全国115,901件のうち「津波」に対応するのは40,634件、約35%——おおよそ3か所に1つです。

ただし、この数字は「少なくて危ない」という意味ではありません。内陸の市町村には津波の想定がそもそもなく、津波向けの指定をする理由がないからです。大事なのは、海の近くに住む人・泊まる人が、自分の逃げ先を「津波」のタブで確かめておくこと。地震の避難場所として覚えている校庭や公園が、津波のときは❌のことがあります。

太平洋沿岸10県の対応率(ニゲドコ調べ)

南海トラフ地震で津波の影響が想定される太平洋沿岸の10県で、「津波」に対応する避難場所の割合を比べると、最も高い愛媛県で71%、最も低い愛知県で40%でした。

太平洋沿岸10県: 津波対応の指定緊急避難場所の割合 愛媛県 71% (1,407/1,973件) 和歌山県 64% (1,674/2,608件) 高知県 63% (1,753/2,801件) 徳島県 58% (1,229/2,112件) 三重県 56% (2,132/3,785件) 大分県 49% (913/1,873件) 宮崎県 46% (1,105/2,378件) 鹿児島県 42% (1,051/2,525件) 静岡県 41% (1,179/2,885件) 愛知県 40% (2,304/5,820件)
出典: 国土地理院 指定緊急避難場所データ(2026-10-20時点)をニゲドコが集計。割合の低さは対応不足を意味するとは限りません(内陸部の広い県は割合が下がります)

割合の差は、自治体の優劣ではありません。内陸部が広い県は分母が大きくなりますし、「高台へ逃げる」を基本に建物の指定を絞っている地域もあります。数字は「わが家はどうか」を確かめるきっかけとして使ってください。

「地震は✅、津波は❌」の避難場所が海辺にもある

津波のときに危ないのは、「地震のときに集まる場所」をそのまま津波でも使ってしまうことです。海抜の低い校庭や河口近くの公園は、地震の一時避難には向いていても、津波では逆に危険になります。ニゲドコで住所を入れ、「🌊 津波」のタブに切り替えると、津波に対応する避難場所だけが✅で、そうでない場所は❌で表示されます。標高も一緒に出るので、「高いところへ」の目安になります。

稲むらの火が教えること

稲むらの火の主人公は、警報も放送もない時代に、揺れの様子と潮の引き方から津波を察し、自分の稲を燃やしてまで村人を高台へ走らせました。現代に置きかえると、「大きな揺れを感じたら、情報を待たずに高いところへ」「率先して逃げる人が、周りの命も救う」ということです。南海トラフ地震では、最も早い地域で地震の約2分後に1m以上の津波が到達すると想定されています(内閣府・2025年3月の想定。地域によっては20〜30分後です)(南海トラフ地震にどうそなえる)。

今日できる3つ

  1. 住所を入れて、津波タブで「わが家の逃げ先」と標高を見る(1分)
  2. 家族と「どの道で、どこまで高く上がるか」を話す。夜や雨のときの道も一度歩いてみる(避難さんぽ)
  3. 海辺に泊まる予定があるなら、宿の周辺も調べておく。宿泊施設の方は多言語ポスターを館内に

住所を入れて、津波の逃げ先を確かめる →

出典: 国土地理院「指定緊急避難場所データ」(2026-10-20時点)をニゲドコが集計。本記事の数値・図表は「ニゲドコ調べ」の出典明記のうえ自由に引用できます(引用について)。

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⚠️ 「洪水向けの登録がない・少ない」ことは、自治体の対応不足を意味するとは限りません。広域避難(区域外への立ち退き避難)など別の避難方針を定めている場合があります。実際の災害時は自治体の避難情報を最優先してください。

出典: 国土地理院 指定緊急避難場所データ(市町村報告に基づく)・集計日 2026-10-20 ・ ニゲドコによる集計

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