ニゲドコ逃げ先、決めてる?

南海トラフ巨大地震にどうそなえる

約3分で読めます ・ 2026.09.04公開

「30年以内の発生確率80%程度」。数字は知っていても、自分は何をすればいいのかまで落とせている人は多くありません。この記事では、想定されていること・数字の読み方・臨時情報が出たときの動き方・今日できることを、順番に整理します。

何が起きると想定されているか

「30年以内80%程度」の読み方

この確率(政府 地震調査委員会)は「30年間ずっと安全で、30年後に来る」という意味ではありません。今日起きても、30年後でもおかしくないという数字です。南海トラフの地震はおおむね100〜150年間隔で起きており、前回(1944年 昭和東南海・1946年 昭和南海)から約80年が経っています。また前回のように、震源域の半分で地震が起き、残り半分が遅れて動いた例(2年後)もあります。

「南海トラフ地震臨時情報」が出たら

南海トラフ周辺で大きな地震などが起きて巨大地震の可能性が高まったと評価されると、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報」を発表します(2024年8月の日向灘の地震で初めて「巨大地震注意」が発表されました)。

臨時情報の種類と基本の行動
巨大地震警戒津波から間に合わないおそれのある地域(事前避難対象地域)は1週間の事前避難。それ以外も地震にすぐ逃げられる準備を
巨大地震注意日常生活を続けながら、逃げ先・持ち出し袋・家具固定を再点検。政府からの呼びかけに注意

なお、実際の発表では大きな地震の直後にまず「臨時情報(調査中)」が出て、専門家の評価を経てこの2つ(または「調査終了」)に切り替わります。最初に目にするのは「調査中」だと知っておくと、落ち着いて続報を待てます。

大切なのは、臨時情報は「予知」ではないこと。何も出ていない今日も、突然起きる可能性はあるという前提でそなえます。

沿岸10県の「津波対応」避難場所は今どれくらいあるか

ニゲドコが国の指定緊急避難場所データ(全国115,866件・集計日2026-09-09)を集計したところ、津波の影響が想定される太平洋沿岸の10県(ニゲドコ選定。上記③の「震度7が想定される10県」とは別の集合で、瀬戸内側の県は含みません)で「津波」に対応する避難場所の割合は県によって大きく差があります。最も高い愛媛県で71%、最も低い愛知県で40%です。

太平洋沿岸10県: 津波対応の指定緊急避難場所の割合 愛媛県 71% (1,405/1,974件) 和歌山県 64% (1,673/2,607件) 高知県 63% (1,754/2,802件) 徳島県 58% (1,226/2,109件) 三重県 56% (2,132/3,785件) 大分県 49% (913/1,875件) 宮崎県 46% (1,098/2,369件) 鹿児島県 42% (1,052/2,526件) 静岡県 41% (1,179/2,885件) 愛知県 40% (2,302/5,818件)
出典: 国土地理院 指定緊急避難場所データ(2026-09-09時点)をニゲドコが集計。割合の低さは対応不足を意味するとは限りません(内陸部の広い県は割合が下がります)

この数字は「県の対応の優劣」ではありません。内陸の市町村が多い県は割合が下がりますし、広域避難など別の方針の場合もあります。大事なのは県平均ではなく、あなたのいる地点の答えです。

今日できる3つのこと

  1. 「津波タブ」で逃げ先を確かめる: 地震のときの避難場所が津波にも対応しているとは限りません。住所を入れて津波タブを確認し、高い場所への逃げ道を家族で共有しておく(沿岸部では「より高く、より遠くへ」が原則)
  2. 家具の固定: 揺れそのものによるけがの多くは家具の転倒・落下です(固定器具の選び方
  3. 1週間分の備蓄: 南海トラフでは支援が届きにくい地域が広く出るおそれがあり、1週間分以上の備蓄が推奨されています(量の早見表

住所を入れて、津波のときの逃げ先を確かめる →

参考: 内閣府「南海トラフ巨大地震の被害想定」(2025年)・気象庁「南海トラフ地震臨時情報」・政府 地震調査委員会の長期評価

この記事をシェア: 𝕏 で共有

あわせて読む

⚠️ 「洪水向けの登録がない・少ない」ことは、自治体の対応不足を意味するとは限りません。広域避難(区域外への立ち退き避難)など別の避難方針を定めている場合があります。実際の災害時は自治体の避難情報を最優先してください。

出典: 国土地理院 指定緊急避難場所データ(市町村報告に基づく)・集計日 2026-09-09 ・ ニゲドコによる集計

マモルモット